梅毒は古くから恐れられている性病のひとつで、その症状は特徴的です。

梅毒の感染は男女ともにセックス、あるいはオーラルセックスといった性行為がほとんどです。
しかし、ごくまれに銭湯などで感染する可能性もあります。
たとえば梅毒患者の使用したタオルに性器周辺の部位が触れたり、あるいは触れた手で性器に触れると感染する可能性があります。

梅毒の症状はいくつかの段階に分かれています。
初期の症状の段階である第1期の症状では男性はペニスなどに、女性は外唇部、男女共通の部位では唇といった箇所に塊ができます。
塊はまれに破れ潰瘍という見た目の悪い状態になります。
他にも足の付け根のリンパ節が腫れるなどの兆候がみられます。

第二期に突入すると男女ともに足の付け根以外でもリンパ節が腫れ始め、関節の痛みや倦怠感など風邪のような症状がみられます。
人によってはバラ疹と呼ばれるできものが全身にみられることがあります。

これらの症状、特に塊と潰瘍、バラ疹は梅毒を特徴づけるもので、感染しているかどうかの一種の判断基準となります。

第二期が過ぎると男女どちらも潜伏期間という梅毒の原因となる病原体であるトレポネーマが体を本格的に攻撃するための準備期間に入ります。
潜伏期間は長く、多くは数年程度も続きます。
これよりも長い感染の放置は危険です。

潜伏期間の次には第三期の症状が現れ、皮膚や筋肉、骨に腫瘍が発生し始めます。
全身どこにでも発生するため、病原体が全身を侵していることが一目でわかります。

第四期では臓器などの重要な機関に腫瘍ができるほか、神経が侵され神経障害を発症することもあります。
ここまで重篤化すると命を落とす可能性があるうえ、後遺症が残る可能性もあります。

症状の進行の具合によっては男性は早漏や勃起不全といった性器の機能障害、女性は不妊症などの症状が現れます。
特定の神経を侵されるとこれらの症状をもたらす傾向にあります。
また、女性は胎児に梅毒を感染させてしまうこともあり、胎児に感染した梅毒を先天性梅毒と呼びます。

ペニシリン系などの梅毒治療薬について

梅毒は前述したように放置してしまうと非常に恐ろしい症状をもたらす可能性のある性病です。
医療技術の発展していなかった時代では手を付けることができず、多くの人の命が失われました。
しかし現在ではある程度確実な治療法が確立されており、確実な方法で梅毒と向き合えば第三期以降の重篤な症状を起こす確率は低くなっています。

梅毒の治療は多くの場合ペニシリン系の抗生物質の治療薬の投与によって行われます。
一日定量のペニシリン系医薬品を3回飲むことが主流の治療法です。
抗生物質は病原体の活動を抑制する効果があります。

ペニシリン投与は梅毒の進行状況によって投与期間が異なります。
病原体の体の侵している具合が第一期より大きい第二期の方が投与期間は長い傾向にあります。
これらの治療方針は医療機関の方との相談で決めるとより確実に治療することができます。

梅毒はしばしば完治しない病気と思われがちですが、第二期までであればほぼ確実に治療することができます。
体内の感染のレベルが一定値を下回るまで治療を続けます。
体内の免疫で抑えられる程度にまで治療すれば再発や性行為による他者への感染の可能性はとても低くなります。

第三期、第四期へ梅毒が移行すると危険性が高まるほか、治療などもより複雑化します。
梅毒の早期発見、早期治療が重要視されているのはこのためです。
梅毒は第一期、第二期で特徴的な症状を引き起こす性病ですので、万が一思い当たることがあった場合対策を打つ必要があります。

梅毒を予防することは健康を維持するためには重要なことです。
コンドームの装着などで感染のリスクを低下させられるほか、パートナーが感染しているかどうか把握することも効果的です。